PeaceだったりHiLightだったり

instagramの画像なんかをもってきて、そこから話をふくらませたりします。

インディゴ地平線を改めて聴いてみよう

https://www.instagram.com/p/BWjNEOYAMSq/

#スピッツ #インディゴ地平線 #vynil #アナログ盤 #スピッツのジャケの中ではこれがいちばん好きですね🏍

 

ベスト盤がヘビロテだけど 

 ベスト盤は電車の中で聴くことにしたので、自宅ではアナログ盤で過去のアルバムをさかのぼってみたいと思います。

 

インディゴ地平線は1996年の作品

すごいですね、もう21年も前のアルバムになるんですねー

驚き以外の何もないです(・.・;)

いやいや、歳は取りたくないものですね。。。。。。

 

1996年のアルバムは 

ウルフルズの「バンザイ」

バンザイ

バンザイ

 

ミスターチルドレンの「深海 」

深海

深海

 

サザンオールスターズの「Young Love」  

globeの「globe」

globe

globe

 

 小沢健二の「球体の奏でる音楽」

球体の奏でる音楽

球体の奏でる音楽

 

 Yen Town Bandの「MONTAGE」

MONTAGE

MONTAGE

 

安室奈美恵の「sweet 19 blues」 

SWEET 19 BLUES

SWEET 19 BLUES

 

 GLAYの「BELOVED」

BELOVED

BELOVED

 

スピッツの「インディゴ地平線

インディゴ地平線

インディゴ地平線

 

どうですか皆さん、このそうそうたる顔ぶれというか作品というか。

全部21年前のアルバムですが、ものすごい充実っぷりですよね。

全部名盤じゃないですか、開いた口が塞がらないっていうレベルの。

それほど音楽が好きって感じじゃなくても、これを全部持っている人は結構いたのではないかと思います。

私もglobeとGLAY以外は持っています(なんでその2枚は買わなかったのだろうか。。。。。)

小林武史と別れて自分たちのサウンドをさらに追求し始めたサザン、勢いが止まる気配がない安室ちゃん、これまた勢いが止まらないGLAY、やっとメジャーに這い出てきたウルフルズ、最初から100万枚単位で売ることしか考えていないglobe、なんとかクールダウンしながらも新しい表現を模索し始めたミスチル

すごいですね。言葉にするだけで面白い。

その中で、スピッツの「インディゴ地平線」はどういう位置づけになるのでしょうか?

 前作でルララとブレイク、その後

スピッツは前作である「ハチミツ」収録の「ロビンソン」で大ブレイクしました。

古くからのファンとしては嬉しかったですよ、本当に。

ハチミツ[Analog]

ハチミツ[Analog]

 


スピッツ / ロビンソン

ルララ 宇宙の風に乗る

 こんな不思議な歌詞の曲がラジオやテレビで流れまくったんですよね。

すごくいい曲が多いのに、なぜかそれほど売れていないバンドだった

の最王手だったように思えます。当時。

それが見事にブレイク。

そしてそういうアーティストが陥りやすいのが、「売れたことによるストレス」から、曲がかけなくなったり、メンバー同士の関係がギクシャクしたり、売れるモノを望む(要するに前に売れた作品と同じような曲をどんどん望む)レコード会社との軋轢、金銭問題、女性問題、スキャンダル、そして活動停止、、、、、

はい、この20年、たくさんそういう症例を目の当たりにしてきましたよね。

覚えてます?みなさん。最近でもあったでしょ?

でもスピッツはそうならなかった。

見事なくらいに。

スピッツのことが話題に上るのは、音楽の内容そのものだけなのだ。

逆風に向かい手を広げて壊れてみよう僕達は希望のクズだから

 本作のタイトル曲、「インディゴ地平線」の歌詞です。

すごいカッコイイですよね。

「逆風」に向かって「手を広げ」て「壊れ」てみるんです。

最初から勝ち目のない戦いを挑む気分なんですよ、これ。

だから変に力も入らないし、有頂天になることもない。

このアルバムの先行シングルの「渚」が出た頃、HMVタワーレコードに大きな看板が出ていたことを思い出します。

ポリドールのイチオシ、CDショップも大変期待しているアーティスト、スピッツの皆さんの新曲です!

みたいな宣伝、メンバーはさぞかし居心地が悪かったのかもしれませんね。

だってこの戦いには負けるって自覚しているのに、周囲ばかり盛り上がるんだから。

では何と戦うのか?

メジャーシーン、メジャーアーティストであること、アリーナクラスのライブ、テレビタレント化、CMタレント化みたいなものの全てだったのではないでしょうか。

そんなものに勝てるなんて思っていないですよ、ブレイクしたのだって、運や様々な要因があってこそのものですよ、と、極めて冷静に振る舞っているようなメンバーに対し、逆に尊敬の念さえ抱いたものでしたよ。

 そしてこの曲、ゆったりとしたテンポで、重いギターのリフを従えて歌われます。

軽やかでもふわふわでもない、戦闘モードな音楽で。

タダじゃ負けないよ、爪あとくらい残すよ?みたいな反骨精神を感じませんか?

名も知らぬ君に気に入られようと 底のない谷を飛び越え

これは「バニーガール」の歌詞です。

この気持わかるわ〜〜〜〜〜〜〜

風に吹かれた寒そうなバニーガールに、優しい声をかけたりするんじゃなく、

敢えて「こっちをみてくれよ!」みたいな行動にでる男子(談志じゃねぇよ)の気持ちを、草野さんと一度語り合ってみたいね!

ドラムの躍動感がとっても気持ちのよい曲です。 

渚は二人の夢を混ぜ合わせる 揺れながら輝いて

 言わずと知れた大ヒット曲「渚」です


スピッツ / 渚

夏にピッタリの爽やかでドライブ感抜群の名曲ですよね!

ギターを持っている人は、この曲の演奏がいかに難しいのかをご存知のはず。

リフ、むずかし、、、、

ベースはずっと通低音のようにウネウネと鳴り続けるし、すごい曲ですよこれは。

意中の人と海辺にデートに来た。ああ、幻よ醒めないで。

ん?幻なのか?現実なのか?夢は交わるのか?

曲調も歌詞も、曖昧にどんどん混じり合っていくところがこの曲のいいところですね!

どんなに歩いてもたどり着けない 心の雪で濡れた頬


スピッツ / チェリー

空も飛べるはず」と肩を並べる、 90年代のスピッツを代表する大名曲ですね。

卒業、別れ、旅立ち

でも直接そこに触れたりはしません。

歌詞の内容から、男性が女性に別れを告げる歌なのかなと邪推しています。

どんなに歩いてもたどり着けない 心の雪で濡れた頬

とは、やはり別れを切り出したときの後悔や、自己嫌悪や、自責の念のことなのではないでしょうか。

思わず涙がこぼれそうです。

でも次のライン

悪魔のふりして切り裂いた歌を 春の風に舞う花びらに変えて

その後悔を乗り越えて生きていくぞ、という決心に聞こえます。

歌を切り裂いたままでもよかったのに、でもそれを花びらに変えることにしたんです。

だからこそ

ズルしてもマジメにも生きていける気がしたよ 

 と歌われるのではないでしょうか。

ああ、妄想が過ぎるでしょうか。

インディゴ地平線とは

決してマッチョな方向にはいかない、だけどせめてもの抵抗は見せてやる、というスピッツの獰猛な一面が見事に表わされた名盤ではないでしょうか。

笹路プロデューサーの緻密な音作りはココに極まったという感じです。

もっとラフなスピッツもいいのじゃないかな、と感じたことも事実ですが、見事なバンドサウンドだと思います。

そして、ミスチルGLAYのような「メジャーであることが当然」なバンドとはちょっと違うんだよ、と宣言したような部分もあります。

スピッツはここから20年、少しずつ音楽を変化させながら、音楽を続けてきました。売れ行きに左右されない、一喜一憂しない姿勢は私たちが学びたいものでもあります。

ジャケットのバイクに乗った女性があらわすものは何か?

「メジャー街道を爆進するぜ、ぶっ飛ばすぜ!」ではなく、「いつでもこの場所から逃げ出そう!」ではないでしょうか。